
回答者 めだまマン 眼科
回答日時 2006/02/12 17:10
一般的な話をさせて頂きます。少し話が長くなり申し訳ありません。
眼には見ようとする距離に合わせてオートフォーカスでピントを合わせる機能があります。一般には遠くを見ているときは、ピントを合わせる筋肉はリラックスしており、近くを 見ようとするときに筋肉が緊張して、眼の中にあるレンズ(水晶体)を厚くして、焦点距離を短くしています。この近くにピントをあわせる力をは年齢が低いほど強く、年をとっ てくるとだんだん弱くなっていきます。ある程度まで弱くなって、近くにピントを合わせにくくなった状態が老視です。
このピントあわせの筋肉がリラックスした状態で遠方のものにピントがあっている状態が正視です。近視は筋肉がリラックスしても遠くにピントがあわず近くしか見えない状態で す。さて、よく遠視の人は遠くが良く見えると誤解(?)されるのですが、遠視の人はピントあわせの筋肉がリラックスした状態では、遠方にも近方にもピントはあっていません 。ただ、子供や若いうちはピントあわせの能力が十分にあるので、軽い遠視だと問題なくよく見えているのです。3歳半健診での視力が良かったのもこのためだと思います。
特に子供の場合にはピントあわせの力が強いので、自然にはかると無意識のうちにこの力が働いて、遠視が強いのに弱く出たり、場合によっては遠視なのに近視に出たりすること もあります。
ですから、ある程度以上の遠視が疑われた場合には、まず遠視の度数を正確に測定する必要があります。これには普通はピントあわせの筋肉を麻痺させる点眼薬をさしたあとに検 査をすることになると思います。
これで、ある程度以上の遠視があった場合には、眼鏡が必要になります。理由はふたつ、一つは弱視予防もしくは治療、もうひとつは内斜視の予防もしくは治療です。
お子様は+3.0の遠視だとのことですが、精密検査をするともう少し強い遠視があるかもしれません。+3.0と仮定しても遠方を見るときに正視の人が30cm位の距離を見 るときのような力を使っていることになり、30cmの距離を見るときには正視の人が17cm位のところを見るときくらいの力が必要です。ずーっとこの状態を続けるのは大変 ですから、無意識にさぼってしまうとピンぼけになります。ピンぼけの状態で生活をしていると、視力の正常な発育が妨げられ弱視になることがあります。
もう一つ内斜視のリスクはこういうことです。人間の目は近くにピントあわせをするのと眼を寄せるのは連動して働いています。 (目が左右平行だと近くのものを見たときには両眼で見られませんから) 先ほどお話しましたように、遠視の人は遠くを見ているときにも近くを見るためのピント合せの力を使っていますので、寄り眼つまり内斜視になることがあるのです。
この辺のところを今の先生は心配されているのだと思います。視力の発育期は大体小学校入学頃までです。お子さんに眼鏡をかけさせたくないというお気持ちもあるかと思います が、治療の時期を逃すと先になって治療しようとしても効果がなくなってしまいます。
まずは、精密検査をお受けになることは是非お勧めします。